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アイコン 五十年目の新品

 

ご近所さんのおじさんが
仕事を引退されることになり、
片付けを少しずつ進めておられる。
 
この仕事を始めて、今年で五十九年目。
独立して、大体五十年。と、この間仰有っていた。
今日は倉庫の片付けをしてらして、
始めた時に作った道具の予備が出てきたけど、使う?
と聞かれて、「ありがとうございます!」と即答でした。
 
一番上のは少し日に焼けてたけど、二つめの方は新品ピカピカやで。と。
二枚あげるわ。といただいた、二枚の木のお盆。
一瞬、おじさんに会えなくなる日が近づくのを改めて感じて、
正直なところとても寂しくて、今だって寂しいと言いたいくらいなのだけれど、
『五十年前の新品やけど、これは今も新品。』と笑って渡してくれたおじさんが、
あぁ、やっぱりこの人すきだなぁ。と一緒に笑顔になってしまう、いい顔で。
一枚目と二枚目の違いも、なんだか、時間をそのまま受け取ったような気さえした。
 
大切に、使わせていただきます。
目標、これから五十年。そしたら眠っていた時間含めて一世紀経つ道具になる。
なんて狸の皮算用しつつ。でも実は結構本気で考えている。
心の師匠方が引退なさることの続く今年は重ね重ね思いが尽きないのだけれど、
勝手な思い込みとは自覚しつつも、なんだか、
がんばりな。と、背中を押してもらっているような気持ちでもいる。

 


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